写真はイメージです(Photo: Andrey Stakhovskiy / Unsplash)
11月9日から15日まで、全国で「秋の火災予防運動」が行われます。暖房を使い始めるこの季節は、ペットがきっかけになる火事にも気をつけたい時期です。製品の安全を調べる機関のまとめでは、ペットが関わった製品の事故の約9割が火事につながっていました。
11月9日から秋の火災予防運動
秋の全国火災予防運動は、空気が乾き、火を使うことが増える冬の前に、火の用心を呼びかける取り組みです。2026年は11月9日(月)から15日(日)までの7日間で、名古屋市は10月20日に、市内でも訓練やイベントを行うと発表しました。埼玉県によると、今年の全国の標語は「火の確認 いい日を支える いい習慣」です。
火事というと、人の不注意をまず思いうかべますが、家で暮らす犬や猫、鳥、爬虫類などの動物がきっかけになることもあります。この機会に、ペットのいる家ならではの注意点を確認しておきましょう。
10年で61件、そのうち54件が火事に
製品の安全を調べる独立行政法人の製品評価技術基盤機構(NITE)は、2013年度から2022年度までの10年間に、ペットによる製品の事故が61件あったとまとめています。そのうち54件、約9割が火事になりました。
動物別では猫が35件と最も多く、犬が17件でした。製品別ではガスこんろが23件で最多です。いちばん多かったのは、飼い主が出かけている間に、ペットがこんろのボタンを押して火がついてしまうケースで、27件ありました。留守番中のペットが亡くなった事故も起きています。
ボタン、おしっこ、かじる…原因はいろいろ
NITEによると、ボタンを押す事故のほかに、おしっこや抜け毛の水分が原因になるものが19件ありました。コンセントや電気製品の中に水分やほこりがたまると、本来は流れない道を電気が流れて、火が出ることがあります。これを「トラッキング現象」といいます。猫は高い所に飛び乗るので、プリンターなど高い位置の電気製品におしっこをして事故になった例もあります。
また、延長コードや電池の入った製品をかじってショートさせた事故が10件ありました。電気ストーブにペットがぶつかってたおれ、近くのまくらに火がついた例も報告されています。
鳥や爬虫類、魚のヒーターにも注意
鳥や爬虫類を温めるための保温電球は、まわりの物を少しずつ熱くしてしまうことがあります。静岡市の消防局は、ペットが電球にふれて落ち、火事になった例を紹介しています。電球はペットが届かない場所に置き、カバーや、たおれないための固定具を使い、ほこりもこまめに取りましょう。
魚やカメの水槽用ヒーターは、水そうじのあとに机の上に出したまま電源が入っていて、まわりの物にふれて火が出た例があります。ヒーターを水から出す前には必ず電源を切り、しっかり冷ましてから取り出すことが大切です。
今日からできる火事の予防
NITEがすすめる対策は、むずかしいものではありません。出かけるときは、ガスこんろの元栓をしめ、IHや電気こんろは主電源を切ります。ボタンのロック機能があれば使いましょう。目をはなすときや留守番のときは、ペットをケージに入れるのも一つの方法です。
こんろや暖房器具のまわりには、燃えやすい物や、ペットが気になるえさやおもちゃを置かないようにします。使わない電気製品はプラグをぬき、ペットが行けない場所にしまいましょう。ペットがおしっこをしやすい場所の近くには、電気製品やコードを置かないことも大切です。家族みんなで、出かける前の確認を習慣にするとよいでしょう。
豆知識:水槽のまわりはコンセントのそうじも
NITEが以前まとめた注意点では、水槽用ヒーターは全体が水にしっかりつかった状態で使い、水から出すときは電源を切って10分以上冷ますよう呼びかけています。水が減ってヒーターが水の外に出たまま熱くなり、火が出た例もあるためです。水槽の近くのコンセントや電源タップは、水しぶきやほこりがたまらないように、かわいた布でこまめにそうじしましょう。暖房器具は人間用のものを流用せず、ペット用として作られた製品を、説明書どおりに使うことも大切です。
ここがポイント
- 秋の全国火災予防運動は11月9日から15日まで
- ペットによる製品事故は10年で61件、そのうち約9割が火事に。猫が35件で最多
- 留守番中にこんろのボタンを押す事故が多い。元栓をしめ、ロック機能を使う
- 保温電球や水槽用ヒーターは、置き場所と電源の切り忘れに注意
出典: 名古屋市「令和8年秋の火災予防運動を実施します!」(2026年10月20日)、埼玉県 令和8年秋季全国火災予防運動(2026年9月30日)、NITE「ペットによる火災事故」を防ぐポイント(2024年3月28日)、NITE 報道発表資料(PDF)(2024年3月28日)、NITE ペット等の動物が関係する製品事故の防止について(PDF)(2013年6月27日)、静岡市 ペットが原因で火事に⁉(2026年1月27日更新)
