青森県弘前市で、11月25日(水)に「ペットと備える防災学習会」が開かれます。犬や猫などと一緒に避難できる避難所をどうつくり、どう運営するかを、講義と話し合い、実際の設営訓練で学ぶ催しです。参加は無料で、先着60人を事前登録で受け付けています。
いつ・どこで・だれが開くの?
学習会は2026年11月25日(水)に、弘前市小比内にある弘前医療福祉大学短期大学部の4号館(救急救命学科)で開かれます。主催は弘前市と弘前医療福祉大学短期大学部で、青森県などが協賛しています。地元で猫の保護に取り組むグループや、ドッグサロン、地域包括支援センター、介護タクシーの事業者なども協力に加わり、行政と大学、地域の人たちが力を合わせる形です。
青森県は10月26日に報道機関向けにこの学習会を発表しました。目的は、災害のときにペットと一緒に避難することへの理解を深め、避難所を落ち着いて開いたり運営したりできるようにすることです。
午前は講義と話し合い、午後は設営訓練
午前10時から午後0時20分までは、座学とワークショップ(参加者がグループに分かれて考える話し合い)です。講師はペットの防災に長く取り組んできたNPO法人ANICEの理事長、平井潤子さん。「ペットとの避難を考える」をテーマに、避難所で飼い主に求められる力について話します。その後のワークショップでは、ペットと一緒に避難したときのルールづくりなどを、グループで話し合います。
午後2時から4時までは、避難所の中にペットを飼う場所をつくる設営訓練です。今回は、ペットと飼い主が同じ部屋で過ごせる「ペット同室専用避難所」を想定し、動物の受け入れから世話の管理までを実際に体を動かして確かめます。
だれが参加できる?申し込みは?
対象は、ペットを飼っている地域の人、避難所の運営にかかわる人、防災関係の人、動物の団体やボランティアなど、参加したい人ならだれでもです。専用ページからの事前登録制で、受付期間は10月26日(月)から11月18日(水)まで。定員60人の先着順です。
注意したいのは、犬や猫を連れての参加はできないことです(前もって訓練への参加を調整した場合をのぞく)。くわしいことは、事務局の株式会社サイエンスクラフトか、青森県保健衛生課に問い合わせることができます。
「同行避難」と「同室」のちがい
災害のとき、飼い主がペットを連れて安全な場所まで一緒に逃げることを「同行避難」といいます。いっぽう、避難所の中で人とペットが同じ部屋で過ごすことは「同伴(同室)」の受け入れとよばれ、別のものとして考えられています。同行避難ができても、避難所ではペットは別の場所で過ごす、というケースも多いのです。
環境省の資料によると、2024年9月の時点で、地域の防災計画に同行避難を書いている自治体は1,363ありましたが、避難所での同伴(同室)の受け入れまで書いている自治体は94にとどまっていました。同じ部屋で過ごせる避難所は、まだ数が少ないのです。
なぜ大事なの?
ペットがいるために避難をためらう人がいると、その人の命が危なくなります。環境省は、ペットの対策は動物のためだけでなく、被災した人を助けるためのものだと説明しています。同時に、動物が苦手な人やアレルギーのある人が、つらい思いをしない工夫も欠かせません。
2025年2月に岩手県大船渡市で起きた山林火災では、ペットを家に残して避難し、えさやりや連れ戻しのために家へ戻れなくなる人がいたことも報告されています。ルールを前もって決め、実際に避難所をつくってみる訓練は、いざというときの混乱を減らす助けになります。
飼い主が今日からできること
学習会に行けない人も、ふだんからの準備はできます。住んでいる市町村の避難所でペットをどう受け入れるかを調べておくこと、キャリーケースやケージに慣れさせておくこと、ペットのフードや水を多めにたくわえておくことなどです。人の食料や水のたくわえは、最低3日間、できれば1週間分が目安とされています。持病がある動物の薬などは、かかりつけの獣医師に相談して用意しておきましょう。
ここがポイント
- 11月25日(水)、弘前医療福祉大学短期大学部で「ペットと備える防災学習会」
- 午前は講義とグループの話し合い、午後はペット同室の避難所づくりの訓練
- 参加無料・先着60人、11月18日(水)まで事前登録。ペットは連れて行けない
- ふだんから避難所のルールを調べ、キャリーに慣らしておくことが大切
出典: 青森県「ペットと備える防災学習会の開催について」(2026年10月26日)、環境省 動物愛護管理室「災害時におけるペットとの避難について」(内閣府防災 説明会資料)