写真はイメージです(Photo: Paul Einerhand / Unsplash)
横浜市のよこはま動物園ズーラシアで暮らすメスのスマトラトラ「ムジュ」(7歳)が、11月16日に茨城県の日立市かみね動物園へ引っ越します。ズーラシアでは11月15日まで、ムジュを見送るための特別ガイドやメッセージノートを用意しています。
11月16日に日立市かみね動物園へ
ズーラシアが10月30日に発表した内容によると、ムジュは11月16日(月曜日)にズーラシアを出て、日立市かみね動物園へ移ります。この引っ越しは、公益社団法人日本動物園水族館協会(全国の動物園や水族館が入っている団体)の「スマトラトラ管理計画」にもとづくものです。
ムジュがズーラシアで見られるのは、11月の奇数の日だけです。予定は11月1日、3日、5日、7日、9日、11日、13日、15日の8日間です。動物の体調などによって、急に展示が休みになったり変わったりすることもあります。
人が大好きなトラ「ムジュ」
ムジュは2019年8月19日にズーラシアで生まれたメスです。生まれてからは、母親の代わりに飼育員がミルクをあげて育てる「人工哺育」で大きくなりました。大きな目と小さな顔が特徴で、人にとてもなつきやすい性格です。トラの部屋の中を見学するイベントでは、来園した人たちがすぐ近くでムジュを観察できたそうです。
見送りのイベントは11月15日まで
ズーラシアでは10月30日から11月15日まで、スマトラトラの展示場の前で「出園前イベント」を開いています。11月7日(土曜日)、11日(水曜日)、15日(日曜日)の午後2時からは、展示場のガラスビューの前で特別ガイドがあります。ムジュのエピソードや、スマトラトラにとって動物園の間の引っ越しがなぜ大切なのかを話してくれます。
ガラスビューの近くには、ムジュとの思い出やメッセージを書きこめるノートも置かれています(11月15日まで)。見に行くときは、ムジュがいるのは奇数の日だけということを忘れずに。入園料や開園時間は、ズーラシアの公式サイトで前もって確かめておきましょう。
なぜ動物園の間で引っ越すの?
スマトラトラは数がとても少ないトラです。仙台市八木山動物公園の説明では、野生にいるのは300頭ほどと考えられています。国際的な絶滅のおそれを示すリストでも「危機」に分けられていて、国と国との取り引きもきびしく制限されています。
国内の動物園で飼育されているのは、2025年の終わりの時点で7つの施設に20頭(オス9頭、メス11頭)です。少ない数で命をつないでいくには、動物園どうしが協力し、どのトラとどのトラを一緒にするかを計画的に考える必要があります。八木山動物公園は、こうした動物園の間の移動を「繁殖をうながすための取り組み」と説明しています。
かみね動物園には、名古屋市の東山動植物園から、2019年10月8日生まれのオス「アオ」が、同じ管理計画にもとづいて今年7月に移ることになっていました。
スマトラトラの豆知識
スマトラトラは、インドネシアのスマトラ島だけにすんでいます。トラの仲間の中ではいちばん体が小さく、頭から胴までの長さは1.5〜1.8mほど。体重はオスが100〜150kg、メスが75〜110kgです。黄土色の体に、たくさんの黒いしまがくっきり入っているのが特徴で、肩より後ろのしまは2本ずつ束のようにならんでいて、オスはほおの毛や首すじの毛が長くのびます。
基本的に1頭で暮らし、なわばりの広さはオスで約5,000ヘクタールにもなるとされています。シカやイノシシなどの大きな動物から、鳥や魚、昆虫まで食べます。寿命は野生で15年ほど、動物園では20年ほどです。
ここがポイント
- メスのスマトラトラ「ムジュ」が11月16日に日立市かみね動物園へ
- ズーラシアで見られるのは11月の奇数の日(15日まで)
- 特別ガイドは11月7日・11日・15日の午後2時から
- 野生のスマトラトラは300頭ほどとされ、動物園どうしの協力が大切
出典: よこはま動物園ズーラシア「日立市かみね動物園へスマトラトラの『ムジュ』が出園します」(2026年10月30日)、よこはま動物園ズーラシア「スマトラトラ『ムジュ』出園前イベント」(2026年10月30日)、名古屋市「東山動植物園 スマトラトラが転出します」(2026年6月16日)、仙台市八木山動物公園「スマトラトラが移動します」
