写真はイメージです(Photo: Alec Favale / Unsplash)
アメリカ東部の都市フィラデルフィアで、犬や猫の保護活動をする団体「PAWS(フィラデルフィア動物福祉協会)」が、2026年10月29日に新しい拠点の工事を始めました。広さは今の施設の3倍になり、保護した動物の受け入れや、新しい家族さがし、安い料金で受けられる動物の診療を、1か所でまとめて行えるようになります。
どんな建物ができるの?
新しい拠点がつくられるのは、フィラデルフィア南部のオレゴン通り沿いです。建物の広さは1万8500平方フィート、日本の単位になおすと約1700平方メートルです。
建物の中には、保護した動物の世話をする場所、家族をさがす譲渡のためのスペース、動物病院のような診察室と手術室、外で遊べる場所などがつくられる予定です。ボランティアや地域の人が集まれる部屋も用意されます。地元の報道によると、犬を受け入れられる数は今の2倍に、猫は2割ふえる見こみです。
工事が始まった日の様子
10月29日の朝には、工事のはじまりを祝う式が開かれました。式では、ペンシルベニア州の議員や、市議会の関係者があいさつをしました。PAWSにとって、この日は活動を始めてから20年という節目とも重なりました。
建設にかかるお金は約1500万ドルです。PAWSは「Our Home, Their Haven(わたしたちの家、あの子たちの安心できる場所)」という名前で寄付を集めています。10月下旬の地元の報道では、そのうち約1000万ドルが寄付や助成金で集まっていて、残りを集めているところです。完成は2027年の終わりごろが目安とされています。
なぜ新しい拠点が必要なの?
PAWSは今、市内の3か所に施設を持っています。中心となるグレイズフェリー地区の施設、旧市街の譲渡センター、北東部の診療所です。保護した動物を施設の間で行ったり来たりさせるのに、たくさんの時間と手間がかかっていました。
新しい拠点ができると、旧市街の施設は閉じて、動物たちは新しい建物にうつります。北東部の診療所は、そのまま続けられる予定です。いろいろな仕事を1か所にまとめることで、動物の世話や手続きがしやすくなります。
豆知識:PAWSはどんな団体?
PAWSは2006年に活動を始めた、利益を目的としない団体です。市の保護施設に入った犬や猫のうち、行き場が見つかりにくい動物を引き取り、新しい飼い主をさがしています。これまでの20年で、4万5000匹以上の動物を助けてきたと伝えられています。
2024年の1年間には、家のない犬や猫など2252匹を保護し、診療所では2万7412の動物をみました。また、飼い主のいない猫をつかまえて手術をし、もとの場所にもどす「TNR」という活動や、保護した動物を家庭で一時的にあずかる「一時預かり(フォスター)」のしくみにも取り組んでいます。
日本とのつながりは?
日本でも、各地の動物愛護センターや保護団体が、保護した犬や猫の譲渡会を開いています。動物を家族に迎えるとき、ペットショップだけでなく、保護された動物を迎えるという方法もあります。
PAWSのように、保護と譲渡と診療を同じ場所で行う考え方は、動物と飼い主の両方を支えるやり方として注目されています。近くの動物愛護センターのホームページを見ると、譲渡会や見学の予定がのっていることがあります。気になる人は、家族といっしょに調べてみるとよいでしょう。動物の健康について心配なことがあれば、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
ここがポイント
- フィラデルフィアの保護団体PAWSが10月29日に新しい拠点の工事を始めた
- 広さは約1700平方メートルで、今の施設の3倍になる
- 保護・譲渡・診療を1か所にまとめ、完成は2027年の終わりごろが目安
- PAWSはこの20年で4万5000匹以上の動物を助けてきた
出典: FOX 29 Philadelphia(2026年10月29日)、PhillyVoice(2026年10月26日)、PAWS「About PAWS」
