写真はイメージです(Photo: Joshua katt / Unsplash)
柴犬は、日本で昔から人といっしょに暮らしてきた犬です。ピンと立った耳とくるんと巻いたしっぽ、きりっとした顔つきが魅力で、日本だけでなく海外でも人気があります。今回は、柴犬の見た目や歴史、性格、いっしょに暮らすときのポイントを紹介します。
どんな見た目?
柴犬は、日本の犬(日本犬)の中でいちばん小さい種類です。アメリカの柴犬の団体が定めた基準では、肩までの高さ(体高)はオスが約37〜42cm、メスが約34〜39cm。体重はオスが約10kg、メスが約8kgが目安とされています。小さくても筋肉がしっかりついた、がっしりした体つきです。
毛は「ダブルコート」といって、かたくてまっすぐな外側の毛と、やわらかくて密な内側の毛の2重になっています。毛色は、明るいオレンジ色の「赤」、黒に茶色がまじる「黒褐色(くろかっしょく)」、赤い毛の先が黒っぽくなる「胡麻(ごま)」が代表的です。どの色でも、ほおやのど、おなかなどが白っぽくなるのが特徴で、これを「裏白(うらじろ)」といいます。
ふるさとと歴史、名前の由来
柴犬のふるさと(原産国)は日本です。とても古い時代から日本にいた犬の子孫と考えられていて、山で小さな動物や鳥をつかまえる狩りの手伝いをしてきました。
名前の由来には、いくつかの説があります。アメリカン・ケネル・クラブ(AKC)は、低い木がしげる「柴」のやぶで狩りをしていたことから名づけられた、という説を紹介しています。
柴犬は、明治時代から第二次世界大戦のあとにかけて、2度も数がへってしまう危機がありました。1928年には日本の犬を守るための団体「日本犬保存会」ができ、1936年には国の天然記念物に指定されました。アメリカには1954年に初めてわたり、AKCは1992年に正式な犬種として認めています。
性格は?
柴犬は、勇かんで気立てがよく、すなおな性格といわれます。自立心が強く、知らない人には少し用心深い一方で、信頼した家族にはとても忠実で、愛情深いとされています。ほかの犬に対して強気に出ることもあります。
ただし、性格は1頭1頭ちがいます。育った環境やふだんの接し方によっても変わるので、「柴犬だからこう」と決めつけず、その犬の個性を見てあげることが大切です。
いっしょに暮らすときのポイント
柴犬は元気で活発な犬なので、毎日の散歩や遊びの時間をしっかりとってあげましょう。運動が足りないと、ストレスがたまることがあります。体をさわられるのが苦手な犬もいるため、子犬のころから、ブラッシングや足先をさわられることに少しずつ慣らしておくと、お手入れがしやすくなります。
ダブルコートの犬は、季節の変わり目に内側の毛がたくさんぬけかわります(換毛期)。この時期は、こまめなブラッシングが欠かせません。毛が厚いぶん暑さには気をつけ、夏はエアコンなどで室内の温度を調整してあげましょう。
柴犬を家族に迎えたいと思ったら、ペットショップだけでなく、動物愛護センターや保護団体から保護犬をゆずり受けるという選び方もあります。
気をつけたい健康のこと
柴犬は、皮膚のトラブルが比較的多いといわれています。ペット保険の請求データをもとにした解説では、柴犬の病気の上位に「アトピー性皮膚炎」が入っていました。体をよくかいたり、なめたりする様子が続くときは、早めに動物病院で相談しましょう。
どんな病気にかかりやすいかは、あくまで一般的な傾向です。気になることがあれば自分で判断せず、かかりつけの獣医師に相談してください。
豆知識
柴犬のほかにも、秋田犬、甲斐犬、紀州犬、四国犬、北海道犬が、国の天然記念物に指定されています。この中で、柴犬はいちばん体が小さい犬です。
AKCは、柴犬を「日本でもっとも人気のある家庭犬」と紹介しています。昔は狩りの相棒だった柴犬が、今では世界中で家族の一員として愛されているのです。
ここがポイント
- 日本犬の中でいちばん小さく、体重はオス約10kg・メス約8kgが目安
- 1936年に国の天然記念物に指定された、日本生まれの犬
- 自立心が強く、家族には忠実。ただし性格は1頭1頭ちがう
- 換毛期のブラッシングと暑さ対策が大切。健康の心配はかかりつけの獣医師に
出典: American Kennel Club「Shiba Inu Breed History」、American Kennel Club「Shiba Inu」、National Shiba Club of America「Breed Standard」、価格.com保険「柴犬のかかりやすい病気」(いずれも2026年10月25日閲覧)
