写真はイメージです(Photo: Mikhail Volkov / Unsplash)
大きな体とふさふさの毛、耳の先の飾り毛が目をひくメインクーン。体は大きくても性格はおだやかで、「やさしい巨人」と呼ばれています。今回は、アメリカ生まれのこの猫の見た目や歴史、性格、暮らし方のポイントを紹介します。
どんな見た目? 公認されている中で最大級の猫
メインクーンは、アメリカの猫の団体キャット・ファンシアーズ・アソシエーション(CFA)が「最も大きな公認品種」と紹介する猫です。アメリカの動物病院グループVCAによると、体重は約3.6〜9kgで、メスはオスより小さめ。CFAは、オスの大人の猫は9kg前後かそれ以上になることもめずらしくないとしています。体の長さが約100cmに達することもあるそうです。
毛は長くて厚く、肩のあたりは短め、おなかや後ろ足は長めです。首のまわりにはライオンのたてがみのような毛があり、しっぽも太くふさふさ。耳の先には、ふさのような毛が生えています。毛色や模様はとても多く、茶色のしま模様の「ブラウン・タビー」がよく知られています。成長がゆっくりで、大人の体になるまで3〜4年かかるといわれます。
ふるさとはアメリカ・メイン州
原産国(ふるさと)はアメリカで、北東部のニューイングランド地方、とくにメイン州がふるさとです。メイン州の「州の猫」にもなっています。CFAによると、記録に残る歴史は1850年代までさかのぼり、昔の開拓者と一緒に船でやってきた猫がルーツだと考えられています。1800年代には、ネズミをつかまえるのが上手な猫として農場で大切にされました。
1895年にアメリカで初めて開かれたキャットショーでは、ブラウン・タビーのメインクーン「コージー」が最も優れた猫に選ばれました。その後、ほかの長毛の猫の人気におされた時期もありましたが、愛好家たちの努力で、1976年にCFAのチャンピオンの資格を得ました。
名前の由来には伝説がいっぱい
「クーン」は、英語のアライグマ(ラクーン)からきています。しま模様のしっぽがアライグマに似ていたため、「猫とアライグマの間に生まれた」という話が広まりましたが、これは遺伝のしくみから考えてありえません。ほかにも、フランスの王妃マリー・アントワネットの猫の子孫だという話や、「クーン」という名前の船長の船に乗っていた猫だという話など、いろいろな伝説が残っています。
性格は? 人が好きで、水にも興味しんしん
CFAなどによると、メインクーンは人なつこく、家族のみんなと仲よくする猫です。頭がよく、芸を覚えたり、リードをつけて散歩したりできる子もいます。ほかの猫や犬ともなじみやすいとされています。鳴き声は「ニャー」と大きく鳴くよりも、「チャッ」「ルルッ」と小さな声で話しかけるのが得意です。水に興味を持ち、前足で水をすくったり、おもちゃを水につけたりする子もいます。ただし、性格は1匹ずつちがいます。
一緒に暮らすときのポイント
活発で体が大きいので、遊んだり、のぼったりできる広さがあると安心です。体重をしっかり支えられる、じょうぶなキャットタワーを選びましょう。毛はほかの長毛の猫より毛玉になりにくいといわれますが、週に1〜3回はブラッシングをして、抜け毛やもつれを防ぎます。春は毛がたくさん抜けるので、こまめなお手入れが大切です。大きな耳がよごれていないかも、ときどき確かめましょう。
太りやすい面もあるとされるので、ごはんの量に気をつけます。CFAやイギリスの猫の団体GCCFの解説では、心臓の筋肉が厚くなる「肥大型心筋症」や、股関節の形に問題が出る「股関節形成不全」が、この品種で注意される病気としてあげられています。気になる様子があれば、自分で判断せず、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
豆知識
メインクーンには、足の指がふつうより多い「多指症」の子がいることがあります。VCAによると、生まれつきの特徴で、健康には問題がないとされています。長くて厚い毛は寒さを防ぐのにも役立ち、冬のきびしいメイン州で暮らすのに向いていたと考えられます。家族に迎えたいときは、ペットショップだけでなく、保護猫の譲渡会で出会うという方法もあります。
ここがポイント
- ふるさとはアメリカのメイン州。「やさしい巨人」と呼ばれる大きな猫
- 大人の体になるまで3〜4年かかるほど、ゆっくり成長する
- 人なつこく、ほかの猫や犬ともなじみやすいとされる
- 長い毛は週に1〜3回のブラッシングを。健康の心配は獣医師に相談
出典: CFA「Maine Coon Cat」、VCA Animal Hospitals「Maine Coon」、GCCF「Maine Coon」
