写真はイメージです(Photo: Maxim Tolchinskiy / Unsplash)
神戸市須磨区で11月22日、地域の総合防災訓練が開かれ、その中でペットといっしょに避難する「ペット同行避難」の訓練も行われます。犬や猫などと暮らす人にとって、災害のときにどう動けばよいかを考えるきっかけになりそうです。
中学校を会場に、避難所づくりから体験
神戸市によると、「2026年度須磨区総合防災訓練」は11月22日(日)の午前10時から午後0時30分まで、神戸市立太田中学校(須磨区大黒町)で行われます。市が10月14日に発表しました。地域に住む人たちの防災への意識と、災害に対応する力を高めることが目的です。
参加には申し込みが必要で、しめきりは11月8日(日)です。市のホームページにある申し込み用のページから受け付けています。当日の午前7時に、須磨区内で川の氾濫(水があふれること)や大雨、土砂災害、高潮のどれかの警報が出ている場合は中止になります。
ペット同行避難訓練のほかにも盛りだくさん
訓練では、避難所を開くための道具(避難所開設キット)を確かめたり、災害用のベッドを組み立てたりする体験が予定されています。ペット同行避難訓練は、市の健康局が担当します。
ほかにも、大学の先生による講演、大阪大学とウェザーニューズによる「AIを使った避難のサポート」の紹介、自衛隊の車の展示、電気を外に送れる自動車の展示、災害のときのドローンの使い方の紹介などがあります。公衆電話や「災害用伝言ダイヤル171」の説明もあり、家族と連絡を取る方法を知ることもできます。地元の中学生による防災ダンスの映像も流れます。
「同行避難」ってどういうこと?
環境省によると、ペット同行避難とは、人とペットの両方の被害をさけるために、ペットを連れて避難することです。危ないと判断したときに、ペットを家に残さず、いっしょに安全な場所へ移動するという「行動」のことです。避難所の中で、いつもペットと同じ部屋で過ごせるという意味ではありません。
避難所では、ペットが苦手な人やアレルギーのある人もいっしょに過ごします。そのため、体育館などに人が入りきらないときは、ペットは飼い主とは別の場所で世話をすることになります。環境省の資料では、少なくとも雨や風をしのげる場所を、それぞれの避難所ごとに考えておく必要があるとしています。
神戸と動物の防災
神戸市を含む兵庫県南部は、1995年の阪神・淡路大震災で大きな被害を受けました。このときは、家を失った人たちと同じように、多くの犬や猫も行き場をなくし、動物を助けるための活動が行われました。その記録は、今の国の資料でも参考にされています。
国は、東日本大震災や熊本地震での経験もふまえ、2018年3月に「人とペットの災害対策ガイドライン」をまとめました。さらに2021年3月には、飼い主向けの「災害への備えチェックリスト」も作っています。
飼い主が今日からできる備え
環境省は、飼い主が日ごろから次のような準備をしておくよう呼びかけています。まず、ペット用の水や食べ物、いつも使っている薬などを用意しておくこと。次に、近くの避難所と、そこまでの道を確かめておくこと。そして、その避難所がペットの同行避難を受け入れているかを、前もって自治体に確かめておくことです。
ふだんの過ごし方も大切です。キャリーバッグやケージに入ることに慣らしておく、基本的なしつけをしておく、いろいろな場所や人に慣らしておくといったことが、いざというときにペットの負担を減らします。持病のあるペットの薬や体調のことは、かかりつけの獣医師に相談しておきましょう。
今回のような訓練に参加すると、避難所でペットがどこで過ごすのか、どんなルールがあるのかを実際に見ることができます。住んでいる地域で同じような訓練がないか、自治体のお知らせをのぞいてみるのもよいでしょう。
ここがポイント
- 神戸市須磨区の総合防災訓練が11月22日、太田中学校であり、ペット同行避難訓練も行われる
- 申し込みのしめきりは11月8日。大雨などの警報が出ていると中止になる
- 同行避難は、ペットを連れて避難する行動のことで、避難所で同じ部屋にいられるとは限らない
- 水や食べ物の用意、避難所の確認、キャリーに慣らすことなど、ふだんの備えが大切
出典: 神戸市「2026年度須磨区総合防災訓練の実施」(2026年10月14日)、環境省「ペットの災害対策」、環境省(ペット同行避難の受入れに関する資料)
