米国の「犬の老化プロジェクト」次の5年へ 約5万5千頭が参加

ソファでくつろぐ年をとった黒い犬(イメージ)

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写真はイメージです(Photo: Jack Plant / Unsplash)

アメリカで2018年ねんから続つづく大おおきな研究けんきゅう「ドッグ・エイジング・プロジェクト(犬いぬの老化ろうかプロジェクト)」が、新あたらしく5年間ねんかんの研究けんきゅうを進すすめることになりました。テキサスA&M大学だいがくが10月がつ27日にちに発表はっぴょうしました。約やく5万まん5千せん頭とうの飼かい犬いぬの健康けんこうや暮くらしを長ながく見守みまもり、犬いぬと人ひとが元気げんきに年としをとるための手てがかりをさがします。

どんなニュース?

発表はっぴょうによると、アメリカ国立こくりつ衛生えいせい研究所けんきゅうしょ(NIH)の一部いちぶである国立こくりつ老化ろうか研究所けんきゅうしょが、プロジェクトの次つぎの5年間ねんかんを支ささえます。研究費けんきゅうひは5年間ねんかんで約やく2,900万まんドルの予定よていで、最初さいしょの1年分ねんぶんとして610万まんドルが出だされます。

プロジェクトの中心ちゅうしんになっているのは、アメリカのタフツ大学だいがくとテキサスA&M大学だいがくです。共同きょうどう代表だいひょうは、タフツ大学だいがくのダニエル・プロミスロウ博士はかせと、テキサスA&M大学だいがく獣医学部じゅういがくぶの教授きょうじゅで、プロジェクトの獣医師じゅういしチームの責任者せきにんしゃでもあるケイト・クリービー博士はかせです。家いえの環境かんきょうについての研究けんきゅうは、同おなじ学部がくぶのウェイシュエ・チウ教授きょうじゅがまとめます。

どうやって調しらべているの?

このプロジェクトは「コホート研究けんきゅう」とよばれる方法ほうほうで行おこなわれています。コホート研究けんきゅうとは、決きまったグループを何年なんねんにもわたって追おいかけ、若わかいころの暮くらしと、年としをとってからの健康けんこうとのつながりを調しらべるやり方かたです。

参加さんかしている飼い主かいぬしは、犬いぬの健康けんこうや行動こうどう、毎日まいにちの暮くらしについてくり返かえし報告ほうこくします。家いえでできる、頭あたまのはたらき(認知機能にんちきのう)を調しらべる課題かだいに取り組とりくんだり、一部いちぶの犬いぬは、体からだの変化へんかを調しらべるための試料しりょう(サンプル)を提供ていきょうしたりしています。次つぎの5年間ねんかんでは、一部いちぶの犬いぬの家いえの飲み水のみみずを調しらべたり、空気中くうきちゅうの物質ぶっしつを吸すいとる小ちいさなタグや、どれくらい動うごいたかを記録きろくする機械きかいを付つけてもらったりして、住すんでいる環境かんきょうと健康けんこうの関係かんけいもくわしく調しらべます。

これから調しらべること

新あたらしい期間きかんでは、遺伝子いでんし・食べ物たべもの・家いえの環境かんきょうという3つの研究けんきゅうを広ひろげます。たとえば、同おなじように病気びょうきになりやすい遺伝子いでんしをもっていても、病気びょうきになる犬いぬとならない犬いぬがいるのはなぜか、という疑問ぎもんです。また、飼い主かいぬしが選えらぶ食事しょくじの種類しゅるいが多様たようになってきたことから、食べ物たべものと健康けんこうの関係かんけいにも注目ちゅうもくします。

さらに、体からだの大おおきさのわりにとても長生ながいきしている犬いぬを統計とうけいを使つかって見みつけ出だし、その遺伝子いでんしを調しらべる計画けいかくもあります。必要ひつようなら、飼い主かいぬしや獣医師じゅういしを通つうじて、そうした長生ながいきの犬いぬの参加さんかをさらにつのることも考かんがえています。クリービー博士はかせは「多様たようさの中なかに情報じょうほうがある」と話はなし、いろいろな犬いぬを調しらべることの大切たいせつさを伝つたえています。

なぜ犬いぬの研究けんきゅうが人ひとの役に立やくにたつの?

犬いぬは人ひとと同おなじ環境かんきょうで暮くらし、年としをとると人ひとと似にた病気びょうきにかかります。そして、人ひとよりずっと速はやいスピードで年としをとるので、老化ろうかが進すすむようすを研究者けんきゅうしゃが実際じっさいに見みることができます。認知にんち症しょうなどの頭あたまのはたらきの変化へんかや、体からだの動うごきの変化へんかについても、犬いぬから人ひとの老化ろうかを考かんがえるヒントが得えられると期待きたいされています。

研究けんきゅうチームは、分わかったことを、獣医師じゅういしや飼い主かいぬしが一頭いっとうずつに合あった病気びょうきの予防よぼうを考かんがえるために役立やくだてたいとしています。ニュースレターやイベントなどを通つうじて、研究けんきゅうの成果せいかを分わかりやすく伝つたえる活動かつどうも広ひろげる予定よていです。

豆知識まめちしき 犬いぬの寿命じゅみょうはどれくらい?

日本にほんのペットフード協会きょうかいの「令和れいわ7年ねん(2025年ねん)全国ぜんこく犬猫いぬねこ飼育しいく実態調査じったいちょうさ」によると、犬いぬの平均寿命へいきんじゅみょうは14.82歳さいでした。2010年ねんは13.87歳さいだったので、15年ねんでおよそ1歳さいのびたことになります。同おなじ調査ちょうさで、猫ねこの平均寿命へいきんじゅみょうは16.00歳さいでした。

犬いぬは、体からだの大おおきさによって寿命じゅみょうが変かわりやすい動物どうぶつで、一般いっぱんに小型犬こがたけんのほうが大型犬おおがたけんより長生ながいきしやすいといわれています。今回こんかいのプロジェクトでも、体からだの大おおきさから考かんがえて、とくに長生ながいきしている犬いぬに注目ちゅうもくしています。

日本にほんで犬いぬと暮くらす人ひとにできること

このプロジェクトはアメリカで行おこなわれている研究けんきゅうですが、毎日まいにちのようすをよく見みておくことは、どこでも大切たいせつです。食欲しょくよくや、散歩さんぽのときの歩き方あるきかた、ねている時間じかん、名前なまえをよんだときの反応はんのうなどをときどき書かきとめておくと、小ちいさな変化へんかに気きづきやすくなります。気きになることがあれば、自分じぶんで判断はんだんせず、かかりつけの獣医師じゅういしに相談そうだんしましょう。

ここがポイント

  • アメリカの「犬いぬの老化ろうかプロジェクト」が次つぎの5年間ねんかんへ。国立こくりつ老化ろうか研究所けんきゅうしょが約やく2,900万まんドルを支ささえる
  • 2018年ねんに始はじまり、約やく5万まん5千せん頭とうの飼かい犬いぬが参加さんかする大おおきな研究けんきゅう
  • 遺伝子いでんし・食べ物たべもの・家いえの環境かんきょうと健康けんこうの関係かんけいや、とくに長生ながいきの犬いぬのひみつを調しらべる
  • 成果せいかは犬いぬの病気びょうき予防よぼうや、人ひとが元気げんきに年としをとるための研究けんきゅうにも役立やくだつと期待きたいされている

出典: Texas A&M Stories「Dog Aging Project expands search for clues to healthier aging」(2026年10月27日)、マイナビニュース(ペットフード協会「令和7年 全国犬猫飼育実態調査」の紹介)(2026年9月21日)